・調剤部門
 ・製剤部門
 ・薬品試験部門
 ・感染制御部門
 ・薬剤管理指導部門
 ・外来化学療法部門
 ・薬品管理部門
 ・医薬品情報管理部門
 ・治験管理部門
 ・教育研修部門
 感染制御部門

感染制御部門の担当薬剤師の主な仕事は、
(1) 抗菌薬の適正使用の推進(抗菌薬の選択、投与量や投与期間の設定)
(2) 地域、院内の他の薬剤師に対する指導的役割
(3) 成果について客観的指標を用いて公表
 当院の感染担当薬剤師は、感染制御専門薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師、インフェクションコントロールドクターという感染制御に関するすべての資格を有する岐阜県で唯一の薬剤師です。注射用抗菌薬使用症例をすべてチェックするという、全国でも類を見ない先駆的な体制を構築し、抗菌薬の適正使用を求心的に推進しています。感染制御チームは、コアメンバー(医師2名、看護師1名、薬剤師1名、臨床検査技師1名、疫学者1名)を中心に総勢20名の構成となっています。
【Infection Contorl Team(ICT)】
 薬剤耐性菌の増加は世界中の問題となっていますが、その主たる原因として抗菌薬の多用が指摘されています。一方、新規抗菌薬の開発は近年停滞しており、現存する抗菌薬の適正使用を推進し、薬剤耐性菌の出現を低下させることが求められています。現在、入院患者の30-50%に抗菌薬が使用されていると報告されていますが、不適切な使用が抗菌薬処方全体の50-72%にも達するといった報告もあり、患者さんの予後にも影響します。しかしながら、我が国の多くの施設では抗メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)薬やカルバペネム系抗菌薬など、特定の抗菌薬に限定して届出制/許可制を導入しているに過ぎません。
岐阜大学病院では全国に先駆け、米国感染症学会(IDSA)と米国医療感染学会(SHEA)の合同学会で作成された抗菌薬管理のためのガイドライン(Antimicrobial Stewardship)において示された「介入とフィードバック」に基づき、感染症専門医と感染制御専門薬剤師が中心となり、注射用抗菌薬使用全症例を対象として、抗菌薬適正使用チェック体制を構築しています。
【専門薬剤師の注射用抗菌薬全例チェックによる抗菌薬適正使用の推進】
岐阜大学版 Antimicrobial Stewardship
 医師と薬剤師が協力して、日常的な処方監査を行い、抗菌薬の適正使用を推奨しています

【抗菌薬チェック体制の概要】
 注射用抗菌薬の投与が開始された全入院患者さんの情報を薬剤部内のシステムを使って毎日抽出し、感染制御専門薬剤師が電子カルテを閲覧し、病原微生物や感染臓器といった情報から判断し、適切な抗菌薬が選択されているか、さらには肝機能、腎機能、および薬物動態と薬力学(pharmacokinetics/pharmacodynamics:PK/PD)から最適な用法および用量が選択されているか否かを確認しています。その後も週2-3回の頻度で狭域抗菌薬への変更が可能か否か、漫然と投与されていないか等についても確認しています。さらに、投与期間が2週間を超えて継続投与されている症例においては、週1回、長期使用されている旨を電子カルテを使って、処方医に警告を促すなど、投与期間が適切であるかを監視しています。
 薬剤師がICTメンバーとして抗菌薬適正使用推進に関わることにより、MRSA検出率は減少し、患者さんの入院期間は12.0日間から11.0日間と1.0日間短縮されました。本体制の構築により、平成24年度日本医療薬学会奨励賞を受賞し、全国的にも注目されています。
〈投与開始時および長期投与の注射用抗菌薬確認〉